「とうじそば」の紹介です
「とじそば」は長野県松本市奈川が発祥とされる蕎麦です。その食べる様子から「投じ蕎麦」が所以とも言われています。元々は、寒い時期でも美味しく頂けるように考えられたのもだそうです。ザルに小分けされて蕎麦を専用の「とうじかご」に入れて、季節の野菜などを煮ている鍋に浸し、蕎麦をゆがいていただきます。大分類としては温蕎麦です。奈川は、ともかく、一般的には冬季限定メニューであることが多いです。道の駅「新町」でも「とうじそば」は提供され、私も好きですが、普通の温蕎麦と同じように最初から椀に盛られているので、鍋から食べるスタイルではありません。でも、味は好きです。
「奈川」の場所です
長野県松本市と岐阜県高山市を結ぶ国道158号線から梓湖を分岐して向かいます。位置的には、乗鞍岳の下側(南側)になります。有名なのは「野麦峠」です。奈川にあります。私的には、どうしても「あ~野麦峠」です。この野麦峠を経ても長野県と岐阜県(一宮)を往来することが出来ますが、ご多分に漏れず、酷道です。なお、先にお知らせしておきますが、野麦峠は通行止めです。(記載時現在)そのため、私の秘めた(嫁に)目的地の岐阜県には行けませんでした。なお、野麦峠には、長野県木祖(木曽でない漢字です)からも行くことが出来ます。木祖は、以前に紹介した奈良井宿で有名です。なお、近くには「野麦峠スキー場」があるような冬は寒くて雪深い場所です。
お店の紹介です。「ちょうじ」です。
お店の名前が「ちょうじ」です。タイトルでは、疑問を抱かれた方もおられたでしょうが、店名です。正式には「ちょうじ食堂」でしょうか?お店は、宿の併設食堂のようです。場所柄ですが、夏にエアコン不要の地域です。
梓湖を造る奈川渡ダムを経て野麦峠へ向かう道を進みます。中央線はありませんが、かろうじて対面通行は可能です。でも、見通しは悪いです。私の人生の話では、ありません!
そのような中、これまたポツンと1軒屋です。「ちょうじ」です。お店の前が駐車場です。
実は、本日の予定は、こちらを目指していたのでは無く、野麦峠を目指していました。(こちらは、後日)そこへ向かう、途中にあったのがこちらです。
嫁が、ここを見た瞬間に「お腹がすいた!」です。通り過ぎても「お腹がすいて」です。店の前には「営業中」です。「泣く子とと嫁には勝てぬ」です。
2分後です。Uターンして来ました。実は、私の思っていた時間は10時頃でした。少し昼ご飯には、早いですが、お店には誰も居ないので、早めに食べても良いかと思い。立ち寄りました。(実際は10:50)
入店です
お店に入ります。外観とマッチした店内です。店内の中央には石油ストーブが鎮座しています。私の嫁と同じく、動くことは無さそうです。椅子に座るだけで、40年ほど前に戻れます。なお、決して若返りを保障する物ではありません!
店の奥には、高齢のご夫婦です。よく見れば、その奥にそのお母様のような方が…。3人で営業されているようです。3人を見ていれば、お店が新しく見えます。
「とうじそば」と「ざるそば(大盛り)」です
注文です。メニューを見ます。嫁は、最初から「とうじそば」で、私は「ざる」でしたが、メニュー見て、悩んでいます。確かに、少し値段が…。しかし、ここは意を決して、初志貫徹です。と言うことで、「とうじそば」と「ざるそば(大盛り)」です。
トイレお借りします!
トイレです。食べる前に済まします!嫁が先に向かい、次に私です。トイレは店内には無く、隣の宿のトイレを使用するスタイルです。宿泊者用の通廊を通りトイレです。通路には、お店の歴史を語るような「唐箕」です。廊下に展示してありました。もっとも、私の田舎にも納屋にありましたが…。
では、いただきます!
嫁の「とうじそば」の準備です。ガスコンロが先に運ばれてきました。確かに、これだけのことをするのでは、値段は高くなりそうです。
では、「とうじそば」と「ざるそば(大盛り)」の登場です。小皿で「山菜」の浅漬けでしょうか?
嫁の「とうじそば」です。鍋は鉄鍋です。中身は、山菜でキノコが目立ちます。それに白菜みたいです。ザルに1杯分のさばが小分けで盛られており、”とうじかご”でしゃぶしゃぶします。それを、お椀に盛り、鍋の汁と具を入れて1杯が完成です。
こちらが正調「とうじそば」です。私の記憶が正しければ2度目です。1度目は、道の駅「風穴」の食堂でした。なお、「とうじそば」のカウントはガスコンロを使用していた場合だけです。
今回、何故か1杯目を私にくれました!素直に、いただきます。期待を裏切らない味です。出汁は、蕎麦つゆに山菜の味が混じっているような感じを受けます。鍋で煮ているので、暑いです。白菜が後入れなのか、歯ごたえがあり、煮た蕎麦と対照的です。イメージとしては、「優しい蕎麦を食べている」です。
次に、「ざるそば(大盛り)」です。2段重ねです。まったく同じ物が、2段です。量は、平均的な量です。大盛りで正解でした。蕎麦自体は、柔らかめでつるん系です。そのため、つるんと2段をいただきました。なお、営業開始すぐのためか、そば湯は薄く感じました。(そば湯の作り方を知りませんので…)
「とうじそば」の〆に移ります
何事も締めが大切です。「とうじそば」の〆は、「雑炊」の1本締めです。「雑炊セット350円」(金額は全て税込みです)を追加注文です。鉄鍋の中にご飯を投入後に、卵が追いかけていきました。なお、ここまでお店の方にしていただいています。作って安心、見て安心、食べて安心です。年季を感じれる瞬間です。およそ、自宅ではしない強火で煮て完成でした。キュウリの浅漬けもいただき、椀に盛り食べます!美味です!(何も言わなくても、お椀は2つだしていただいています)
先程食べた「とうじそば」の味だけがしみているのでは無く、鍋に付いている味までがしみているような味です。
お店のお母様が、「おいしいでしょ?」です。嫁が「初めて食べました」です。おいおい、2回目!後で、嫁に聞くと、忘れていたようです。どうりで、迫真に迫るものがありました。もっとも私も忘れているのかな~?とも思ってはいましたが…。
それにして、私は以前に食べていたので「雑炊」を注文したのですが、知らない人も居るので、もっとお店の方も強めに言ってあげた方が…。
今回の〆です
今回は、奈川にある「とうじそば ちょうじ」にお邪魔しました。帰り際に嫁が、前回気をよくしてマッチをもらったので、今回も「チッシュ」をもらっています。
「そばのふる里奈川」で売り出し中のようです。こちらによると奈川には、地区内には今回のお店の他にも4店舗があるみたいです。そして、記載されている内容を抜粋すると、四季折々の奈川の味をお楽しみ下さいと年に5回の「そばまつり」を実施されているようです。年5回です、4季をを上回る回数を実施されています。まっ、力を入れておられるという事で…。
なお、こちらの奈川では、周辺での高地栽培された蕎麦を「奈川在来そば」として提供されています。私も注文後に気がつきましたが、蕎麦があるのか分かりませんが、メニューにも載っていました。このため5回なのでしょうか?
いずれにしても「とうじそば」は、時期と機会があれば是非食べていただきたいと思います。